子どもの「やってー」にフリー保育士はどう対応するべき?
子どもの「できない。やってー。」は、保育園でよく聞くセリフです。
本当にできなくて頼ってくる子。
できるけど完璧にできるか不安で頼ってくる子。
ちょっとめんどくさいって思ってる子。
しっかりできるけどただ甘えたい子。
子どもたちもそれぞれ異なる理由で先生を頼ってきているかと思います。
そして保育士も人によってそれぞれ異なる対応をしています。
フリーの立場だと、子どもの心情を理解する必要と、担任の考えを理解する必要が出てくるので対応が余計にややこしくて難しいのです。叱る場面でも同じようなことを感じましたが、「これが正解!」というのがないから悩みはどこまでも続いてしまいます。
これが保育観の違いってやつですね。
子どもひとりひとりについて保育士同士がよく話し合い、このような対応をしよう!と決めて保育士みんなで統一した対応をしたいなぁ〜っと思うのですが、そんな時間を確保できるほどの余裕はないのが現実。
どうすれば解決するのでしょう?
甘えや自立に対する保育観の違い
個人的には「やって」と頼まれたら、やってあげたらいいのかなと思っています。
私は「やって」って甘えられるのも立派な能力だと考えているからです。自分で全てやろうとする気持ちと同じくらい、人に頼って感謝できる気持ちも大切ではないですか?
大人だって適度に甘えられる人って周りから可愛がられたりモテたりしますもん!
せっかく上手に甘えてるのに断ってしまったら甘えるのはダメな事という考えになってしまうのでは?と思うのです。
頼る前の段階の「できない」しか言わない子や、やろうともしてない子には私は手を貸しません。
「できない」と言っているなら「困ったね。どうする?」って聞きます。
やろうともしない子には「◯◯してほしいなー」とまずは伝えます。
頼ってきた子に対しては、
「先生見てるから最初だけやってみる?難しくなったらやってあげるよ!」と声かけしてみたり、
「こうやってやると上手く履けるよ!今度やってみてね!」なんて教えながらやってあげたり、
途中までやってあげて最後は自分でやってもらったり。
その子の心情や状況次第でどのようにやってあげるかは変わりますが、
基本は「いーよ。先生がやりますよ。ちゃんとお願いできたね」と言いたいのが私の本音です。
ところがですよ、そんな対応を私がしているときに
「自分でできるでしょー!自分でやりなさい。」と担任の先生が声をかけるわけです。
なるほどです。そういう考えなんだなとここで理解するわけです。
この考えもよくわかるのです。
早く自分でできるように練習をいっぱいしてほしい!
すぐに諦めないでほしい!
という考えですよね。
そんな気持ちの担任の先生からしたら私の対応は練習の機会を奪う最悪な対応ではないですか!担任の先生の邪魔をしたいわけではないんです。
むしろ役に立ちたいのー!
手伝ったほうが早いのに心を鬼にしてあえて自分でやらせてみようとしてる担任の先生からしたら私の対応ってゆるくて腹立つやつじゃんってモヤモヤ。
(私は全てのことに対して考え方がゆるいほうなんだなというのは自覚しています。)
保育観の違いという悩みから抜け出す3つの対策
事件は目の前で起きていて秒単位で何かしらの対応を求められるのが保育!
ありとあらゆる私の対応が担任の先生たちの考えに背いてしまっている気がしてとにかく不安でたまらない。そうなると自分に自信がなくなって動きが遅くなってしまうんです〜〜!
そんな絶賛悩みを抱え中の私が現時点で意識していることを書いてみます!
①最初は仕方ない!次からは気をつける!
1番最初は担任の先生たちがどんな考えを持っていて、どんな風に対応しているのか知らなくて当たり前!色んな場面に遭遇する中で担任の先生のことも理解できるように小さな出来事も心に留めてしっかり考えるようにします。
②なるべく担任に確認する!
あれ?私のあの対応違ったかな?と思ったら担任に相談します。とことん話し合えるのが本当はベストだけどそれは難しいのです!なのでちょっとした時間に「さっきあんな風に対応してしまったけど◯◯したほうがよかったですかね?すみません。」と謝りから入る感じで聞いています。大丈夫じゃなさそうなのに「大丈夫ですよー」って言われたりしますけどね。
とりあえず担任の先生に確認することで「あなたの助けになりたいから色々教えて欲しい」という気持ちを全面に出すようにしてます。
③自分の考えも担任の考えも大切にする!
新人の今の自分の考え方はおそらく保育をする上で大切にしたほうがいい自分オリジナルの保育観だとも思っているので、それは忘れないようにしたいのです。
でも担任の先生の考えもよく聞いて、いいなと思ったことは積極的に取り入れさせてもらいます。
違うなと思ってもなるべく2人にとって「良し!」と思える声かけや対応を考えるようにします。(私は現在フリーなので真ん中よりだいぶ担任よりの対応を心がけます)
なので最近の私は「やって」と言われたら、「隣で先生がずっと見てるからちょっと自分でやってごらん。」とまずは自分でやるよう声かけして、それでも無理なら教えながら少しだけ援助するような流れにしてます。
まとめ:フリー保育士の悩み×子どもへの対応=保育観の違いからくるもの
叱るにしても甘えを受け入れるにしても、フリー保育士は自分の保育観を全面に押し出せません。担任の先生が毎日子どものために色んなことを考え、悩み、クラスを引っ張っていこうとしているのですから。
子どもたちの気持ちと自分の保育観とそれぞれの担任の先生たちの保育観。
常に多方面から物事を考えられるように意識しつつ、いつまでも学んでいくことが大切だと思っています。
保育士同士で子どもの可愛らしさを共有しながら協力し合って楽しく保育ができますように!